意外と種類が多い!?指板(フィンガーボード)特集!!

指板とは

弦楽器を演奏するにおいて欠かせないのが指板(しばん)です。

別名フィンガーボードやフレットボードとも呼ばれます。

弦楽器において、ネックの表面に貼られた固い木材の板でこの上に弦が張られ、演奏時に弦を指板に押さえつける位置を変えることにより音程をかえます。

特にギターではフレットを安定させる為にも硬度の高い木材が使われてきました。

そんなギターには欠かせない指板を種類ごとに特集しよう!!と当店のギターをすべてを調べた所・・・なんとエレキギターだけで17種類もありました!

まさかそんなに種類があるとは・・・

という事でこの機会に現在梅田ロフト店に在庫のある指板を全種類網羅してご紹介してみようと思います!

まずはエレキギター三大指板!!

■ローズウッド

別名シタン(紫檀)、レッドサンダルウッド。

マメ科 ツルサイカチ属の広葉樹で最もポピュラーな指板材をして使用されているのがこのローズウッド。

インディアン・ローズウッドとい種類の物が一般的です。

重厚で耐朽性は極めて大きく非常に硬い木です。新鮮な木材だとバラのような香りを放つことからローズウッドの名前の由来になりました。

サウンドは粘りがあり、見た目どおり重厚な中低音を持った音色。

適度に手の汗を吸ってくれることから演奏性も高く、多くのギタリストに愛用されてきました。

ローズウッド指板のギターはこちら

■エボニー

別名コクタン(黒檀)、カキノキ科カキノキ属の熱帯性常緑高木の数種の総称。 インドやスリランカなどの南アジアからアフリカに広く分布しています。

主にハイエンドな高級ギターに採用されるエボニー。

真黒と呼ばれる杢目が分からないほど濃い黒のエボニーは最高級とされ非常に珍重されてます。

ローズウッド以上に重く固い木材。

サウンドは鋭くレスポンスの良いキレのあるサウンドで、ギター以外にもバイオリンやピアノの黒鍵、三線の棹、また高級な家具、仏壇、チェスの駒等にも用いられます。

エボニー指板のギターはこちら

■メイプル

別名サトウカエデ(砂糖楓)、シュガーメープル、カエデ科の落葉広葉樹。散孔樹。

カナダ及びアメリカ北東部。

高さ 30 ~ 40 メートルになる落葉高木で、葉がカナダの国旗にもなってることで有名です。

指板の他にもネックや、マホガニーと合わせてボディトップなどに用いられます。

明るく立ち上がりの早いサウンドが特徴で、主にストラト系のエレキギターに採用される事が多い指板です。

メイプル指板の場合は表面に塗装されていることが多く、未塗装のローズウッドやエボニーとはサウンドも感触も随分と違う印象があるかと思います。

メイプル指板のギターはこちら

大きく分けると三種類、でも細かく分けると・・・

上記のローズウッド系、エボニー系、そしてメイプル系とエレキギターに使われる指板は大きく分けるとこの三種類となりますが、

産地や種類によってそれぞれ特徴があり、実はとても多くの種類の指板が存在します。

枯渇問題と新素材

エボニーは元々数が少ない上に、直系が18cmになるのに200年かかると言われるほど成長が遅い為、以前より枯渇問題があります。

そして2017年にはワシントン条約(CITES)でローズウッドが規制されて楽器業界に激震が走りました。

ローズウッドに関しては現在は規制緩和されたのですが、どちらにしても稀少な木材であることから枯渇問題は予断を許さない状況となりつつあります。

それに伴い近年ではローズウッド・エボニー以外の指板材が注目されるようになり、ここ数年で指板材の種類が急激に増えたように思います。

実は元祖新素材指板!

上記のエレキギター三大指板の”メイプル”も元々は指板に使われる素材ではありませんでしたが、

フェンダーが世界で初の量産エレキギターである「エスクワイヤー」の名前で発売が開始されたテレキャスター・シリーズを作る際に生産効率を考慮して指板とネックが一体となったワンピース・メイプルネックを採用した事から始まります。

元々はネック材に指板材を張る手間を省く為に採用したメイプル指板ですが、現在はローズウッド・やエボニー同様にネック材に張り合わせる”張りメイプル指板”としてもエレキギター・ベースの指板として市民権を得ました。

今回はそんな奥深い指板の世界をたっぷりとご紹介したいと思います。

■ハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)

指板の王様とも言われるローズウッド系の最高級とも言われるハカランダ、またの名をブラジリアン・ローズウッドです。

現在は枯渇によりワシントン条約(CITES)で規制されており非常に高価な指板材となっています。

密度が高く硬度はローズウッド以上とも言われ、濃い黒から褐色の杢目が浮き出た個体が多い印象です。

主にハイエンド系ギターを中心に採用されることが多いのですが、60年代頃まではローズウッドと言えばこちらがメインでほとんどのギター類に張られていたと言われています。

60年代中頃にブラジル政府が環境保護のため規制し価格が高騰、近年さらに枯渇化が進み1992年にワシントン条約(CITES)で全世界的に規制されることになりました。

立ち上がりが早く、抜けが良く乾いたパワー感のあるサウンドと言われており、

ローズの太さとエボニーの立ち上がりの良さを併せ持つ、いわば”良い所取り”のような特性を持っている為、非常に人気の高い指板となってます。

ハカランダ指板のギターはこちら

■パーフェロー

別名ボリビアン・ローズウッド

マメ科マチュリアム属の広葉樹で南米ポリビアが産地です。

以前からフェンダーがローズウッドの代替え素材として採用していた指板材です。

近年のローズウッド規制問題もあり、現在ではエレキギター・ベースと始め、アコースティックギターでも採用されるなどスタンダードな指板材としてその地位を確立しつつあります。

色合いはローズウッドに比べると少し明るめのカラーの物が多い印象で、サウンドは切れのよいアタックとクリアなサウンドを実現する指板に適した素材と言われております。

ちなみに別名ポリビアン・ローズウッドの名を付けて呼ばますが、同じマメ科ではあるものの、ローズウッドはツルサイカチ属、そしてパーフェローはマチュリアム属のため全く別物となります。

パーフェロー指板のギターはこちら

■マッカーサーエボニー

別名ストライプドエボニー、縞黒檀、

カキノキ科カキノキ属、インドネシアが原産で港湾都市の名前が由来となってます。

杢目がはっきりとわかるエキゾチックで鮮やかなストライプが特徴、

しっとりとした質感をしており非常に硬く重い材、黒檀系の中でも特に比重の大きい種です。

比較的エボニー類としては幅の広い材が取れるのでアコースティックギターのサイドやバックにも使用されます。

マッカーサーエボニー指板のギターはこちら

■ペールムーンエボニー

別名ホワイト&ブラックエボニー、斑入り黒檀(ふいりこくたん)

カキノキ科カキノキ属の広葉樹、東南アジア産、非常に稀少な指板材で、こう見えてもちゃんとエボニーなんです!

エボニーというと黒いイメージですが、白い部分も非常に硬質でその魅力的な杢目から近年ではハイエンド系ギター・ベース等に採用される事も多くなった指板材です。

音は低音の分離がよくクリアでタイトなサウンド。

黒檀類の中でもっとも大きく成長するともいわれており、日本の黒柿に似ています。

ペールムーンエボニー指板のギターはこちら

■アフリカンブラックウッド

別名グラナディラ、アフリカンエボニー、アフリカ黒檀、

マメ科ツルサイカチ属の広葉樹。タンザニア、モザンビークなどのサバンナに生育。

非常に重厚で光沢があり、響きが良いことからオーボエやクラリネットなどの木管楽器でお馴染みの木材。

最近はハイエンド系のギターで指板材として採用される事も増えてきました。

アフリカ黒檀とも言われるほどカキノキ科の黒檀 (エボニー) に非常に良く似てますけど、アフリカンブラックウッドはマメ科なので、実はローズウッドの仲間だったりします。

アフリカンブラックウッドのギターはこちら

■グラナディロ

別名グラナディーロ、トレボル

マメ科の広葉樹。中米~南米尾に生育。

ややこしいですが上記のアフリカンブラックウッド(グラナディラ)とは仲間ですが、産地も違い別の種類です。

入手が困難なハカランダやココロボに特性が非常に良く似ているため代替材としても注目されています。

サウンドは粘りがあり重厚な中低音を持った音色は非常にローズウッドに近いと言われております。

グラナディロ指板のギターはこちら

■花梨(かりん)

マメ科のソラマメ亜科シタン属の広葉樹。

タイ、ミャンマー、インド、インドネシア、マレーなどの主に東南アジア地域に広く分布。

綺麗な光沢が見られる木材です。古くから銘木として利用され、絶対量が少ないため重用された木材です。

実は加工が難しく、熟練した職人と加工に適した専用の機材が必要と言われてます。

古くから三味線などの楽器類にも使われる素材です。

ちなみに「のど飴」や「果実酒」に使われるあの”かりん”とは全く別種となります。(果実のかりんはバラ科カリン属の落葉樹となります)

花梨(かりん)指板のギターはこちら

■ローステッド・メイプル

上記のエレキギター三大指板であるメイプル材を高温処理し、名前通りローストした指板材。

近年、指板・ネック材として注目を浴びるローステッド・メープルは、

元々木材は年限つを経ると共に安定しトラブルが起きにくくなる経年変化を人工的に再現した技術です。

メイプル材を高温で熱する、つまりローストすることで経年変化した状態に近づけたもので、

天然の木材には付き物の加工後の捻じれ等の狂いが少なく、安定性に優れることから近年採用するメーカーが増えてきました。

焼き加減もメーカーによりさまざまで、しっかりローストしたチョコレート色の物から、ほんのり浅くローストした物まで多岐に渡ります。

ローステッド・メイプル指板のギターはこちら

■バーズアイ・メイプル

別名鳥眼杢。

ハードメイプル(シュガーメイプル)のしかも僅か1%に出現すると言われるバーズアイ、しかも表面近くの1/5のみでしかとれないそうです。

まるで鳥の目のようなエキゾチックな杢目は人気が高く、非常に稀少な指板材です。

しかもなぜこのような杢目が生まれるかは長年研究されているのですが、いまだに謎だそうです。

バーズアイ・メイプル指板のギターはこちら

■カーリー・メイプル

別名フレイム・メイプル、タイガー・メイプル、

所説あるようですが、一般に板目で木取りしたものがフレイム・メイプル、柾目で木取りした物がタイガー・メイプルだと言われているようで、この杢目を持ったメイプル材の総称でカーリー・メイプルと呼ばれます。

シュガーメープルにあらわれる縮み杢がカーリーメープルと呼ばれ、その美しい杢目は稀少で人気が高く、ボディトップ等にも良く採用されます。

ソフトメイプルにも同様の杢目が出るのですが、特に指板やネックに採用されるハードメイプルのカーリー・メイプルは稀少でハイエンド系のギターを中心に採用される指板材です。

カーリー・メイプル指板のギターはこちら

■ウエンジ

別名ウエンジュ、ベンゲ

マメ科の広葉樹で、アフリカの中央部。ザイール、カメルーン、ガボンなどに生育しています。

ウェンジは強度の高い木材で衝撃に強く、曲げにも強いという特性を持っていて主に家具材、内装材の他、その耐摩耗性の高さを活かしてフローリング材などでも利用される木材ですが、

メイプルよりも硬質なその強度からネック材として使われる事が多く、最近は指板にも採用されるようになりました。

程よく粘りがあり明瞭なサウンドが特徴です。

ウエンジ指板のギターはこちら

■シャトバ

メキシコ南部~南米北部でに分布するマメ科の広葉樹。

Ibanezが指板材として積極的採用する新素材です。

元々ウッドデッキや木造船の船体、フローリング材として使われていた非常に高い耐久度をもつ木材で、

メイプルよりもはるかに硬く、ローズウッドと比較しても同等かややさらに硬い指板材です。

輪郭のある立ち上がりが早いサウンドが特徴です。

シャトバ指板のギターはこちら

■インディアン・ローレル

別名ターミナリア

シクンシ科の広葉樹。インド、パキスタン、バングラデシュおよび、ミャンマー、インドネシア、パプアニューギニアなどの東南アジアで生育しているそうです。

最近低~中価格帯のギターに採用される事が多くなったインディアンローレルは樹高が30mほどで胸高直径は約1mほどになる木で、主に内装材、家具、道具の柄や小物などに利用されてきました。

見た目は一瞬ローズウッドのようにみえるのですが、

のようにほんのりカーリーっぽい杢目が出たりする個体もあります。

サウンドにはローズのように中低音に粘りと質感を持っていることから指板材として採用されるようになってきたのではないかと思います。

ローレルの名前で呼ばれますが、オリンピックメダリストの冠に使われる月桂樹(ローレル)とはまったく別の樹木だそうです。

スクワイアやエピフォン等に採用されている事が多い印象です。

インディアン・ローレル指板のギターはこちら

■エンジニアリングウッド

別名テックウッド

最近低価格帯のギターに採用される事が多いエンジニアリングウッドは木材を張り合わせ圧着・加工した木質系材料のことで安定性が高く、製材に比べて構造強度が高いのが特徴です。

元々は建材に使う加工技術なのですが、音響面と強度に優れていることから楽器用に開発されたエンジニアリングウッドを指板材としても採用する事が増えました。

触り心地は非常にスムーズで違和感もなく、どちらかというとエボニーに近い質感でクリアで適度に乾いたサウンドが特徴です。

最近の低価格帯のギター・ベースは驚くほどのコストパフォーマンスを誇りつつ音も良い機種が増えているのですが、

その陰には木工技術の進歩と、このエンジニアリングウッドのような安くて性能の高い新素材の功績があるのかも知れません。

エンジニアリングウッド指板のギターはこちら

意外にも種類が多い指板の世界

いかがでしたでしょうか?

当店の現段階(2021/04/06)で在庫のあるエレキギターのだけもこれだけの種類の指板がありました。

実はまだまだ指板材があったりします。

たとえば最近ハイエンド系ギターに採用される事の多いジリコテや、

ハカランダの代替え素材として注目を浴びたホンジュラス・ローズウッド(ニューハカランダ)やマダガスカルローズウッド。

アコースティックギターやウクレレの指板に採用される事が増えてきたウォルナット、

エボニーも細かく分けるとセイロンエボニーやガボンエボニー等々・・・と、きりが無くなってしまいますので、今回はこの辺りにしたいと思います。

たかが指板、されど指板。

普段何気なく弾いているお手元のギターの指板にも是非一度注目してみてください。

ギターの新しい楽しみ方が増えるかも知れません。

そんな島村楽器梅田ロフト店では多くの種類の指板のギターを取り扱っておりますので、

ご興味のある方は是非店頭で実際手に取って楽しんで頂ければと思います。

皆様のご来店・お問い合わせをスタッフ一同心よりお待ちしております。

お問い合わせ 06-6292-7905
エレキギター担当 下森
記事作成 滝川

記事に掲載されている情報は、掲載時点の情報です。イベント情報、商品情報、在庫状況など、掲載時点以降に変更になっている場合もありますので、あらかじめご了承ください。

コメントを書く

必ずお読みください

  • コメントを送信すると、名前・本文に入力した内容がこのページ上に表示され、どなたからでも見える状態となります。
  • 不特定多数の方が閲覧する可能性がありますので、電話番号・メールアドレス等の個人情報は書き込まないようご注意ください。
  • 個人の特定につながる内容が記載されている場合はコメントを削除させていただきます。その他コメントガイドラインについてはこちらをご覧ください。(新規タブで開きます)
  • HTMLは使用できません。