リペアマン山本の札幌リペア道中記 VOL.92 ~フレットすり合わせの色々~

皆さん、こんにちは!

リペアマン山本です!!

いや~暑い日が続きますね。札幌も連日30℃を超える日が続き埼玉育ちで暑さには慣れているはずの私ですがさすがにちょっとこたえてきました(笑)まめに水分補給して元気にリペアに励みたいと思っております!!

さて、本日はリペアについて少し語りたい気分です。

数々のリペアの中でも頻度が上位に入る「フレットすり合わせ」。フレットは弾いていくとどんどん削れて行きます。エレキギター、アコースティックギター(ベースも)の弦は基本的にフレットより硬いですから指で押さえつける、ビブラートをかける、チョーキングをするといった行為で摩耗し減っていくのです。フレットに高低差が出来てしまうと押さえたフレットよりも高音側のフレットが高いと弦がフレットにあたり所謂「ビビり」「音詰まり」が発生してしまいます。フレットの高さを均一にしてこれらの症状を解決するのがフレットすり合わせです。

「ここのフレット押さえるとビビるんで直してほしい。」というように明確にご依頼される事もありますが、こちらからの提案でフレットすり合わせをする事になるケースも多いです。お客様自身がフレットの摩耗をあまり気にされてなく弦高の設定が高めになっていて症状が出ていない事があります。弾きやすい弦高にするとビビりが出るくらいフレットが減っている。だからフレットすり合わせをやりましょうという流れですね。

ひと口にフレットすり合わせといっても「ただ均一に削ればいい」訳ではありません。どういう調整をする事が前提なのか、現状ネックの状態はどうなのか、本当にビビりの原因はフレットの高低差によるものなのかなど様々な角度から全体像とその先を見なければいけません。

フレットすり合わせはリペアだけでなく製作の現場でも行われます。フレットを打ち込んだ後、絶妙な誤差を消したり、セッティングに合わせてフレットすり合わせをします。製作の現場では分業になっている事が多いですからフレットを仕上げる人間とセットアップする人間が違う場合があります。そして万人に向けての調整範囲を取り、誰が調整してもビビりが起きないようにするフレットすり合わせをする事が大事です。となると必然的にフレット上は直線をビシッと出した方が良いですね。しかし、リペアにおいての考え方は少し違います。オーナーが弾きたい調整が大前提でその調整を行ってビビらない事が大事なんです。という事はオーナーのセッティング、オーナーが張る弦のゲージ、チューニングなどを考慮したフレットすり合わせになるわけです。となると必ずしもフレット上がビシッと直線でなくてもいい場合もあるという事です。この場合はネックに弦の張力がかかっている状態を仮定したフレットすり合わせを行います。トラスロッドがどこまで仕込まれているか、トラスロッドを回すとどこがどのくらい動くのか、弦を張った時のネックの動き方とトラスロッドを回した時のネックの動き方にずれはあるのかなど確認しながらテンションのかかった状態を作り出していきます。

ベースのフレットすり合わせ テンションを仮定していきます。

フレット交換時の指板すり合わせもテンションを想定。

たかがフレットすり合わせと侮るなかれ!奥が深いです。

いかがでしたでしょうか?

リペアの基本とも言えるフレットすり合わせですが、その考え方に奥の深さがあると私は考えています。

試しに自分でやってみるとその難しさが分かると思います。いや、やらなくていいです(笑)

大事な楽器のリペア、調整は山本にお任せください。


以上、リペアマン山本でした!!

また次回!!


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