リペアマン山本の札幌リペア道中記 VOL.56 ~隠れた不具合を発見!!~

記事に掲載されている情報は、掲載時点の情報です。イベント情報、商品情報、参加費・販売価格、在庫状況など、掲載時点以降に変更になっている場合もありますので、あらかじめご了承ください。

こんにちは!!

リペアマン山本です!!

本日は、皆様が意外と見逃しているかもしれない。しかし楽器にとって非常に重要な箇所の修理の紹介です。

今回修理するギターはこちら!!

修理する前提で既に弦を外してしまっていますが…一見しただけではどこが壊れているか分かりません。そう、パッと見ただけでは中々気が付かない箇所なんです。修理箇所がどこかというとー。

なんと!!ブレーシングが剥がれて浮いてしまっています。ブレーシングは力木とも呼ばれ、板の強度を保ち、音を伝達させる役割があります。ブレーシングの組み方によって出音も変わりアコースティックギターの音を決定づける重要な箇所です。そんな大事な箇所の接着が剥がれて浮いてしまっているんです。そのままでも弾けるかもしれませんが音の事を考えたら修理するべきですよね!では早速作業をしていきましょう。

まずはじめに大事なラベルの保護をします。接着剤がはみだしたりして密着しないようにロウを塗り、紙とマスキングテープを使って養生します。

再接着で最も重要な事は、元の接着剤をいかに綺麗にして平滑な接着面を作れるかです。ヘラをアイロンで温めて隙間に差し込み接着剤を軟化させながら取り除いていきます。ヘラは“スパチュラ”と呼ばれるケーキ作りに使うものを使っています。強度があり薄いものがこの工程に適していますね。ヘラに接着剤が全く付かなくなるまで繰り返します。のちのちの仕上がり、再発防止にもこの工程が命となります。ひたすら掃除!!

隙間の掃除が終わったらいよいよ接着ですが、接着前に内側からの力が外に逃げないよう当て木をしてクランピングします。

接着中の写真です。今回接着に使用した接着剤は秘密にしておきましょうか。古くから楽器製作に使用されるアノ接着剤です。特性をしっかり理解していないと逆に全然使えない接着剤です。特性をしっかり理解していれば要所要所でうまく使えます。アコースティックギターやクラシックギターをあまり扱わないリペアマンはあまり馴染みが無いかもしれませんね。写真に写っている中でブレーシングを固定している棒状のものはジャッキ代わりに使用しています。クルクル回して上がってくるいわゆる普通のジャッキでも良いですが、浮いている箇所によってはブレーシングの上部の形状の違いで使えない事が多いので私は使ってません。そのギターに合わせて適切な長さ、形状のものを作り内側からジャッキアップに使います。

紙を差し込んでみて隙間が無い事を確認!!全く隙間は無くなりました。

いかがでしたでしょうか?ブレーシング剥がれって案外自分では気付きにくいかもしれません。しかし強度、音に関してすごく大事な所。いつの間にかブレーシングが剥がれてそのギターの音が本領発揮してないなんて悲しいじゃないですか。皆さん!!今すぐ自分のギターをチェックしてみましょう。目視で見えるものもありますが、見えないところも剥がれている可能性があります、そんな時は軽く手を拳握ってギターを軽く叩いてみましょう。いや本当に軽くでいいですよ(笑)コンコンって音がするんですが、ブレーシングが剥がれているとそこだけ明らかに音が変わる事が多いです。山本がチェックしてくれよってのも大歓迎です。お気軽にお問合せください!!


以上、リペアマン山本でした!!

また次回!!


8月リペア定休日【赤】

関連記事

リペアスタッフ常駐、店頭での楽器修理受付について

記事に掲載されている情報は、掲載時点の情報です。イベント情報、商品情報、在庫状況など、掲載時点以降に変更になっている場合もありますので、あらかじめご了承ください。

コメントを書く

必ずお読みください

  • コメントを送信すると、名前・本文に入力した内容がこのページ上に表示され、どなたからでも見える状態となります。
  • 不特定多数の方が閲覧する可能性がありますので、電話番号・メールアドレス等の個人情報は書き込まないようご注意ください。
  • 個人の特定につながる内容が記載されている場合はコメントを削除させていただきます。その他コメントガイドラインについてはこちらをご覧ください。(新規タブで開きます)
  • HTMLは使用できません。