フルート

こんにちは

野水です!

今回はフルートについてご紹介して参ります。

ちょっとしたフルートの歴史

フルートは今日では金属製の管に複雑にキィが配置されている横笛を想像しますが。

バッハなどが活躍するバロックの時代では、リコーダーのような楽器を指していました。

当時はフラウトトラベルソ(横向きのフルートと言う意味)という楽器が現在のフルートのような扱いで、木で出来た管にトーンホールがあり、

指で押さえて演奏する楽器でした。

しかしこの楽器は様々な音を出すことは可能でしたが、不安定で音のムラがありました。

その問題を解消するために、トーンホールの位置を下に配置し、手では届かない位置はキィを設けることによって対応していきました。

イギリスの産業革命期(18世紀半ば~19世紀)に多鍵式フルートが開発され、

管を細くしたり、キィ・トーンホールの配置を改善し、低音域・高音域、様々な調で対応出来るようになっていきました。

昔からの「バロックフルート」と区別するために、「クラシカル・フルート」「ロマンチック・フルート」と、呼ばれることもありました。

当時様々な技術者が開発を行う時代でした。

1830年代ある開発者が乱開発に終止符を打ちます。

テオバルト・ベームのフルート

ドイツ人フルート奏者であり製作者ベームは、1820頃から活躍していたC.ニコルソンというイギリスのフルート奏者の演奏を聴いて音量と大きなトーンホールを操作する技術に驚愕し、

自身の楽器の改良に着手しました。

1832年に発表されたモデルは

・半音を出すトーンホールを含めた径を大きくし、大きな音を出せるようにしました。

・運指が変更されることを気にせずにリングキィと精密なリンク機構を備え、1本の指で複数のキィを操作できるような造りにし、管体をC管につくり替えました。

・Esキィとトリルキィを除くすべてのトーンホールをクローズからオープンに変更することで、音のムラを減らす事を実現しました。

1840年後半更に改良が加えられました。

・円錐形だった胴部管を円筒形にし、音響工学に基づいてトーンホールの位置を決め直し、高音域の音程の改善のため、円筒形だった頭部管を略円錐形に変更。

その結果元々円筒形だったルネサンス・フルートのもつ明るく華やかな響きに。

・管体を金属製(銀)に変更。この為割れない様にオイルを塗る必要が無くなりました。

・リングキィをカバードキィに変更。大きなトーンホールでも確実に抑えることが容易になりました。

このモデルは現代のフルートでも用いられていることが多く。

イタリアのジュリオ・ブリチャルディ氏が♭系の楽曲を演奏しやすくするためのキィ(ブリチャルディキィ、ブリチアルディキィなど)を追加する以外の大きな変更は無く、

とても完成度の高い楽器になっていました。

同部管を円筒形の管にすることで音程の安定と、明るく華やかな響きになったのは円錐(テーパー)と円筒の割合が関係しています。

管楽器はベルという音を発す部分に向けて管が大きく鳴るようにテーパーがかけられています。

金管楽器のホルンはカタツムリみたいな見た目ですが、それ以上に小さな管から大きなベルになっているのでテーパーのかかる距離、

それ以上に小さな管から大きなベルになっているのでテーパーのかかる距離、幅も大きくなっています。

逆に華やかな音色のトランペット・トロンボーンは円筒の管が多くベルの部分でテーパーが掛かるようになっています。




上の図のようにテーパーの掛かりが多い楽器と少ない楽器の簡略図を出しましたが柔らかい音ならテーパーの割合を多く、

逆にはっきりとした華やかな音色にしようとすると円筒管が多い方が良いとされています。

フルートの仲間とされているピッコロは現在でもテーパーが多い楽器です。(図上側) 

恐らく、高音域の楽器で円筒管を多くすると音がキンキンうるさくなってしまう為にこのバランスになっているのだと思います。

素材

主な素材としては銀ですが、近年では別の素材を使っている楽器も多くなっており、

銀の楽器とは一概に言えなくなってきています。

洋白・白銅

銅とニッケル又は銅、亜鉛、ニッケルの合金で強度が高めで色も銀に似ており、銀の代用品としても知られています。

抵抗感が軽めで息が入りやすく、音が明るい印象で1~8万円代のモデルではよく使用されています。

純銀と呼ばれているものの中でスターリングシルバー(Ag.925)と呼ばれている銀が多く使用されています。

シルバーシング等で使用されている銀と同じものになります。

価格帯によって使用されている銀の部分は変わりますが、音も煌びやかになるだけでなくまとまりのある音色になり、

抵抗感も増していきます。

表現の幅も広く昔からよく使用されている金属です。

金はカラット(K)という単位で9K~24Kの金が使用されます。

豊かな響き、ダイナミクスレンジの広い楽器になります。

音も華やかな音色から暖かな音色まで幅の広い表現が可能です。

グラナディラ

クラリネットやピッコロにも使用されている木材です。

暖かな音色が特徴で金属よりも管体が太めに作られています。

密度のある柔らかで重厚な響きが出やすい楽器です。



フルートも使用されている素材では一番メジャーな素材は白銅と銀だと思います。

5万~10万 洋白・白銅製 すべてが洋白、又は洋銀で出来たフルート。
息が入りやすく、明るい響きが特徴です。
10万~25万 リップ銀製・頭部管銀製 リッププレート又は頭部管が銀で出来ており、
息の入りやすさと音のまとまりが特徴。
響きも良くなり、表現力が上がります。
25万~38万 管体銀製 表現力があり豊かな響き、音色で演奏が可能です。
この価格帯からリングキィのモデルが多くなります。
38万~ 総銀製 全てのパーツ・管が銀で出来ており、豊かな音の響きと抵抗感が特徴で、表現力も高くなっています。

キィシステム

カバードキィ(ジャーマン式)

トーンホールをキィが完全に閉まる状態になる為初めての方でも演奏しやすいキィの配置になっています。

全てのキィが直線ではなく右手薬指のキィが手前に配置(オフセット)されているタイプで操作性が高くなっています。

リングキィ(フランス式)

キィの中心に穴があり、その穴を指で押さえながら演奏するものになります。

カバードキィのモデルではできない特殊な奏法なども演奏することが可能になり、

表現力が増します、近年ではオフセットのタイプも多くなってきていますが、

トリルキィなど一部のキィを除いた全てが直線状にくる(インライン)タイプが多くなっています。

そしてリングキィは穴を指でちゃんと押さえなくてはいけないので少し大変です。

リングキィプラグというような穴をふさいで演奏しやすくするものもございます。

慣れてきたらプラグを外して演奏する、という事も可能です。


しかしながら、

フルートについても私自身が知っている知識と確認の為に他の媒体を探ることが多いのですが、

様々な見解の意見があり、それだけ研究されている楽器ではあるものの、ここまで楽器の設計がおおきく変わらない楽器はすごいと思います。

素材は今でも銀が主流ですし、作りが少し変わったり調律が変わったにせよベーム式という事に変わりはありません。

ベーム式というベースの上にインラインリングキィとオフセットカバードキィのようなタイプがそれぞれ使用されているのもあまり見ないと思います。

楽器の世界はやはり奥が深いという所で今回はここまでとします。

また別の機会にご紹介していきたいと思います。

今回も写真が少ないですが、近々浜松の楽器博物館に行ける様なら取材して行こうと思います。


次回もお楽しみに!



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