ピアノってどうやって音を出しているの?

こんにちは!

最近練習をさぼりすぎて、トランペットが吹けなくなってきている

野水です。

前回まで管楽器の事ばかりご紹介してまいりましたが、

今回は少し内容を変えて、ピアノについてのご紹介です。

しかし、私自身がどういった音がして、この国のこのメーカーはこんな音がする。

みたいなことは上手くご説明できません。

なので今回は音を出すためにどんな動きをして発音しているのかを、

ご紹介していけたらな、と思います。

静岡の浜松市楽器博物館にて、

見学させて頂いた当時の事をもとに、

ご紹介させて頂きます。




ピアノの発音するおおまかな方法

グランドピアノは鍵盤を押すと、中でハンマーが勢いよく上がり、本体に貼られている弦を叩いて発音する構造になっています。

ハンマーは重力に合わせて戻るので中にバネなどが入っておらず、自重で鍵盤が戻ってきます。

アップライトピアノはハンマーが縦に貼られた弦を横から叩くような動きになり。

鍵盤も自重では戻りにくい為、バネの力を使って戻ります。

この2つが主な鍵盤の動き方になります。

電子ピアノはどんなことをしているの?

メーカーによって構造は違いますがハンマー、レットオフ、バランスピン、センサー、そして支点の位置という要素がございます。

ハンマー ※三角形の金属部分

タッチの強弱を音に変える部分(本物のピアノでは弦を叩いて発音する部分)

レットオフ ※写真上部のフェルトの近くについているラバーのような部分

これは鍵盤からハンマーが離れ、弦を叩くときの感触を再現しているもので

バランスピン※写真中央部の赤いフェルトの部分

グランドピアノと同じように鍵盤を動かすための支点、そして鍵盤がガクガクぶれないようにピンが入っています。

センサー ※写真上部右側の灰色のラバー部分

アコースティックピアノで言う弦です。

現行のものは3センサーが一般的で鍵盤を弾いてから1/3戻してから弾いても反応するようになりました。

2センサーのものは1/2戻さないと次の音に反応しないので連打性が変わってきます。

センサーの数が1つ少ないだけでも演奏のしやすさは変わってきます。

これは各メーカーが様々なピアノを基に鍵盤の動き、重さなどを研究し、

製作しているものなのでタッチ感がメーカーによって異なります。

構造もメーカーによって変わってきます。

私の感覚だと、ヤマハは「ストンッ」と落ちるような素直な動き、

カワイは「モチッ」とした柔らかくて重さのある鍵盤という印象があります。

どちらも国内でグランドピアノやアップライトピアノを製造されているメーカーなので、

電子ピアノにもその違いが表れるようになっています。

なので好みに合わせて選ぶことができ、より演奏しやすいピアノに出会えます。


他のオルガンやキーボードとは何が違うの?

電子キーボードなどは、鍵盤の中に板バネ、又はスプリンングを入れており、その反発力で鍵盤を動かすものになっています。

その為、演奏する際のタッチ感も全く違います。

こちらの鍵盤はオルガン鍵盤と言われ、電子ピアノでも起こる振動が少なく静かに演奏できます。

鍵盤数は41~61鍵が多くポップスでは大丈夫かと思いますが、

クラシック音楽を演奏する際には音域が足りなくなってしまうことがあります。

まずはどんな曲を演奏したいか、タッチ感も好みなのか。

自分のしたい事に合わせてお選び頂ければと思います。

シンセサイザーの中にはハンマーを使用したピアノタッチの鍵盤も存在し、

特に88鍵盤のシンセサイザーに多いです。 



ピアノの鍵盤の構造~グランド・ピアノ~

ピアノのハンマーの構造にも種類があり、

年代によって今の形まで進化してきました。

ピアノはハンマーで弦を叩いて発音するという事は、

開発されてからずっと変わることがありません。

鍵盤楽器のチェンバロは弦を叩くのではなく弦を”弾いて"発音をしています。

音の強弱は付きにくく音を止めるダンパーもそれぞれ独立して動作しているわけではないので、

音をのばす時は鍵盤を押したままにしなくてはいけなくなります。

ピアノはダンパーを独立して動かすことができる、

サスティンペダルがついており鍵盤から手を離しても音を持続させることができます。

そのためハーモニーを響かせながらフレーズを演奏したりと、

表現の幅が広がります。


クリストフォリ・ピアノ(突き上げ式・シングルエスケープメント)

クリストフォリ氏は17世紀後半、フィレンツェのメディチ家で、

楽器製作、コレクションの管理を担当し、ハープシコードの製作者としても有名です。

音量を自由に変化させることを目的に、ハープシコードの弦をハンマーで打つ機構を考案。

1704年までに4台を製作(現存しておりません)。

これは「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」”強弱を持つチェンバロ”と呼ばれていました。

これがピアノの起源とされています。

クリストフォリ氏は生涯に20台製作し現在は、アメリカのメトロポリタン博物館(1702年製)、

イタリアのローマ楽器博物館(1722年製)、ドイツのライプツィヒ大学グラッシィ楽器博物館(1726年製)の、

3台が展示・保管されているのみです。

静岡県浜松市の浜松市楽器博物館には1995年に1720年製のものを参考にしたレプリカが展示されております。

しかしモデルとなったクリストフォリ・ピアノは、後世に改造をや修復を受けており、

製作当時の状態ではありませんでした。

そのため復元は他の二台も参照し、クリストフォリが製作した当時の姿を想定した復元をされました。

そもそもエスケープメントって何?

エスケープメントとは簡単に言ってしまうとピアノのハンマーをピアノの弦から素早く逃がす構造の事です。

弦にハンマーが当たったままでは音がすぐに消えてしまいます。

ハンマーの支点の方に引っかかりをつくり、ハンマーがある一定の高さに上がった所で

ハンマーを離し自重で元の位置に戻るようにする。

この部分を言います。

ここが 最初の位置です、ここから柱のような部分ハンマーを押し上げていきます。

ある一定の高さまで持ち上がると、ハンマーから柱が離れてきます。

そして、ハンマーがピアノの弦に押さえつけられることなくもどってきます。

人がバチで鉄の弦を叩いて演奏するサントゥールも、演奏中に弦を押さえつけることはなく、このエスケープメントという機構があることによって

サントゥールの演奏で人が弦を叩くような動きに近くなっていると思います。




ウィーン式ピアノアクション(はね上げ式・シングエスケープメント付き)

この機構は1770年代後半に完成したとされています。

ウィーン式はモーツァルト、シューベルト、シューマン、ヴェートーベンなどに愛されました。

タッチが軽やかで繊細な音色が特徴です。

しかし、より力強い音が出せるイギリス系のアクションの広まりと共に、

次第に姿が見えなくなっていきました。

このウィーン式のアクションですが、イギリス式のアクションのものと大きく違う点があります。

それは、ハンマーの位置が逆になっています。

そのため弦を叩く位置が、弦の根元に近くなっている為、繊細な音になっているのかな、と思います。

イギリス系ピアノアクション(突き上げ式・シングルエスケープメント付き)

この機構もウィーン式と同じように1770年に開発されています。

このアクションは、晩年のハイドン、ヴェートーベン、ショパンなどが演奏し、

イギリスのみならずヨーロッパ各地の製作者が採用しました。

タッチも音も重厚で、後のフランス式アクションへとつながっていきます。

フランス式ピアノアクション(突き上げ式・ダブルエスケープメント付き)

イギリス式を基に、連打機能(レペティション機構)を追加したもの。

エラール氏が19世紀考案し、1803年にヴェートーベンに試作機を贈り、

新たな作品を生み出す大きな力になったとされています。

この機構は現代のグランドピアノにも受け継がれており、

より洗練されたものとなって現代の演奏でも活躍しております。

写真が見つからなかったので簡単な図になります。

こちらが現在のピアノに使用されている構造になります。

青く塗られている部分がレペティション機構です。

このレペティション機構がハンマーについているローラーが降りきる前に

レペティションレバーがハンマーよりも高い位置から押し上げる、

そのような動きになっています。


ピアノ鍵盤の構造~アップライトピアノ~

大まかに2種類の構造があります。

どちらもシングルエスケープメントで

連打性はグランドピアノよりも劣ってしまいます。

しかしアコースティックピアノらしい表現の幅と、

演奏性を兼ね備えています。

ウィーン式ピアノアクション

ダンパーの位置、動き方がより単純な造りで

アッパーダンパーと呼ばれ、

この構造のものは19世紀~20世紀の変わり目に登場しました。

現在では採用されているものは見かけなくなっております。

イギリス式ピアノアクション

より洗練され、今でも使用されているアクションで

構造的に安定感もあり、表現の幅も広く、

世界中のピアノメーカーで採用されているピアノアクションです。

しっかりと固定されている部分が多いので、

より安定して演奏できる、そして音色も優れている

という事なのかもしれません。

今回は管楽器を家でばらして組み立てることが

好きで好きでたまらない為にご紹介させていただきました。

ただ音が出て演奏出来ることと、

中身を知ってどんな音が奏でられるかを知っているのでは、

演奏する感覚が全く違うと思います。

意外と面白い発見があると思います。

私も今回調べているところもありましたが、

ピアノもそれほど昔から楽器があったわけではないのか、と思いました。

また、この時期から楽器が急速に進化していったのかと思いました。

トランペットなどの管楽器も近い年代で進化したりしているので

興味深いものでした。

次回はついに新たな楽器を手に入れ、ホクホク顔の竹内です。

お楽しみに!

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