11品目 マーシャルの音作りを極めるには(攻略編)

「マーシャルは高音が痛い」はJCM2000の話。






長すぎたので分割しました笑
「マーシャルの音作りを極めるには」今回は攻略編です。
実際に鳴らして試すことが最重要ですが、予習も非常に大事かもしれません。
よく分からずに攻めていくよりは、理解して攻めたほうが圧倒的に楽です。
ギターの音作りは「自由の象徴」だと思っていますが、正直言ってしまうと法則はあります。
良い音への法則があるのです。
しかし、それを数値化したり、言語化してしまうほど面白くないことはありませんよね。
ツマミの位置などをハッキリ決める必要はないので、その場その場で「脳内にある確固たる音像の再現」を頑張ってみてください。



クタクタに使われたマーシャルの注意点

十何年も使われ続けたスタジオ、ライブハウスのマーシャルはクタクタです。
真空管が非常に疲れているので特に低音が減っています。
いわゆる「迫力」ですね。
なので、会場の広さや壁の材質にに合わせた音作りに加え、ヤレて低音が減っているかを確認してから音作りするのが良いでしょう。
イコライザーのツマミは「見る」のではなく「聴く」ということです。
なので、自分のセッティングは低音ツマミが何時方向だ、とかはもうその時点で緩やかに失敗に向かっているということになります。
頭の中に「こういう音」という確固たるイメージを保存していることが重要です。
アンプのスピーカーから、いつも聴いているCD音源みたいなギターの音が出たら、それは素晴らしい音作りの能力です。
言ってしまえば、体に悪いようなやかましすぎる音だと聴衆(特に子ども)の耳を傷めますので、そういうところは配慮したほうがいいですね。






さて本題。マーシャルの音作りを極めるには


マーシャルの音作りを極めることができれば、マイアンプが常設されていることになります。
常設のマーシャルを使用すれば抜群に良い音が出せるという状況。
言わば「マーシャルで我慢する」という言葉を一生使わずに済みます。
「てかマーシャルどこにでもあるの神」と言うようになりますよ。

じゃあ具体的にどうすればいいのか。
それは、常設されているマーシャルがどの機種であっても大体同じ音が出せるようにならなければなりません。
これができるようになるには、順序があります。

1、バンド内で音作りについてちゃんと話し合えている。
2、確固たる音作りの音像(非常に具体的な音のイメージ)が脳内で再生できる。
3、使用ギターの音の特性をある程度理解している。
4、高、中、低それぞれのイコライザーを理解しながら操作できている。
5、マスターボリュームとイコライザー側のボリュームの違いを理解している。
6、音作りの「引き算」について理解している。





↓イコライザー側にある「ボリューム」はプリ側のボリュームで、上げると音量と同時にミドルも上昇する。

↑また、リードchでよくやってしまう「ゲインを上げてボリュームを下げる」という音作りは、腰のないスカスカな音になりやすい。写真のように「ボリュームを上げてゲインを下げる」というやり方で音を作ると、芯のある音が作れると同時にノイズ問題も解決したりする。





大体このぐらいでしょうか。
この6項目以外のことも非常に重要ですが、これは必要な能力と言えるでしょう。
特に1と2は必須です。
自分勝手に「こんな音が良い」と言って音を作ったところで、低音がベースの音域とぶつかったり、ツインギターの編成の際、例えばですがミドルが大渋滞してボーカルをかき消したり、単純に音量がデカすぎてアンサンブルが破綻してしまっていては「マーシャルの音作りを極める」とか言ってるような状態ではありません。
まずは「各メンバーで話し合っているか」というところは必須です。
一人で楽曲制作する場合は、ベースの音域にぶつからない音作り、ギター2本を入れるときに「こちらはハイミッド寄りのジャキッとした音像、こちらは空間を埋めるようなボワッとした音像」など、自身の脳内でしっかり住み分けが出来ていることが重要です。
ヘルツで考えることも非常に重要です。
まぁ長々と御託を並べてしまっていますが、単純に言えば「音楽を聴く能力」が無いと良い音を作ることなど出来ませんよね、という話です。
もはや「感覚の世界」ですので、このツマミは何時にしましょう、とかそういうことを「決定する記事」ではありません。
なので「自分の脳内には確固たる音像がある」という記憶能力は必須で、それを具現化するためのヒントとしてこの記事を書いているのです。
本当に何度も書いてしまう言葉かもしれませんが「アンプのツマミは見るのではなくその場その場で聴く」です。
それが最終的な真理かもしれません。
ですので、あくまでも自身の脳内に鳴っている音像を優先して音作りをして下さい。

それでは各モデルごとの音作りのヒントをここに記しておきます。







JCM800以前のオールドマーシャル

こちらは主にヴィンテージマーシャル(復刻版も込み)の扱いについて書いております。
「1959 SUPER LEAD」「JTM45」「JMP 2203」などの音作りだと思って頂ければ早いです。
この辺りのオールドマーシャルは本来「爆音にしないと歪まない」ことを覚えておかないと痛い目に遭います。
語弊はありますが「普通に鳴らしたらJC-120みたいな音」が出ます。
しかもミドルが濃厚で、歌モノにはお世辞にも合うとは言えません。
ただし「普通に使ったら」の話ですよ。
歪ませて使うにはコツが必要なのです。
もしそこにチューブスクリーマーやSD-1のようなどシンプルなオーバードライブがあればなお良しなのですが、エフェクターが無くても歪ませることが出来ます。

また、オールドマーシャルやJCM800などは「ゴースト」と呼ばれるローの倍音成分が聴こえるものが多く、「最近のマーシャルは音が軽い」という解釈に繋がっていると考えられます。
(オクターバーとまではいかないけど、イメージとしてはそういう感じです)



↓あればなお良し、超シンプルな2機種。副作用としてローがスッキリする。

↑左:Ibanez TS808(通称ヤオヤ)、右:BOSS SD-1




それでは手順を書きます。


1、ギターのボリュームノブを3ぐらいに落としてみてください。
2、アンプのボリュームを出来るだけMAXにして、ミドルは適宜調整、ローはほどほどに、あとはトレブルとプレゼンスノブで音の輪郭をハッキリさせてあげてください。
3、徐々にギター本体のボリュームを上げてみてください。
4、たぶん5や6ぐらいでも充分ではないでしょうか。


これで多分オールドマーシャルは大体攻略可能です。
しかしながら、どの程度トレブルとプレゼンス、ミドルやローを上げるかはあなた次第です。
あなたの確固たる音像を再現してみてください。
また、注意点としてはアンプのボリュームをMAXにする必要がない場合もあります。
バンド内の音量バランス、スタジオ、ライブハウスに合った音量にして下さい。
あと、これは脅すようで申し訳ないのですが、この使い方は真空管が弱りやすいので、ヴィンテージの超貴重なマーシャルを鳴らすときは持ち主からちゃんと許可を得る、壊れないよう配慮することをお忘れず。
ちなみにですが、この方法を用いたらあの歪まないことで有名な黒パネのツインリヴァーブも歪みました。



JCM800

このアンプは上記のオールドマーシャルと違って多少歪みます。
と言ってもヘヴィーなクランチという感じで、B'zみたいな音が出したいときはエフェクターが必要です。
オールドマーシャル特有の「ギターや弾き手の味を活かす」ような音作りが可能なので手元のニュアンスを大事にしている……簡単に言うとめちゃくちゃ表現力が高いギタリストには愛され続けている超名器です。
速弾きの「上手い」ではなく「ギターで喋ってるぐらい上手い人」には最高のアンプです。
たまにスタジオに置いてあったりするので、一度弾いてみるとマーシャルのイメージが変わるかもしれません。
音はとてもゴリゴリしていて、まさしくオールドマーシャルのそれです。
なので「オールドマーシャルってこんな感じか」という体験をするにはもってこいです。
自分の脳内で想像していたオールドマーシャルの音、それとかマルチエフェクターに入っていた「70s Plexi」みたいな音、全然ちゃうやんとショックを受けると思います。
JCM800はそういう幻想をぶち壊すにはもってこいのアンプです笑
また、上記の「ゴースト」が聴こえるのでクリーン~クランチの分厚さは絶品です。
このアンプは深く歪ませる用途よりも、ギター本来の音をクリーン~クランチで活かしたい時には最高です。
例えるなら、音が太いVOX AC30のような存在として考えれば、音作りは早いかもしれません。

それでは攻略ポイントを見ていきましょう。


1、インプットはHIに挿すとよく歪む。
2、プリアンプボリュームで歪みが上がる。
3、ギターのボリュームは下げてもいいしMAXでもいい。
4、イコライザーはトレブルはほどほどにしてプレゼンスを使用すると簡単。
5、BOSS DS-1やDS-2などとは相性が良く、使用時はプリアンプボリュームは上げすぎないほうが潰れずまとまる。


こんなところでしょうか。
とにかくオールドマーシャルやJCM800で激しい音を作ろうと思ったらエフェクターを用意した方が早いですね。
エフェクターは上記DS-1をはじめ、RATやMAXON Sonic Distortion(SD9)など、昔ながらのシンプルなモデルと相性が良かったりします。
また、マスターボリュームやミドル、ローはバンドのジャンル、それにギターの種類によりけりなので、脳内の確固たる音像に従って「見るのではなく聴いて」設定してください。




↓もう見飽きたレベルかもしれないRATとDS-1。

↑こういったエフェクティブな歪みを創出する古い機種はJCM800と相性が良かったりする。







JCM900

ロック史におけるキーアイテム、JCM900の音作りです。
SUPER BEAVERやTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの音は、このJCM900がメインのようです。
ソルダーノやボグナーに対抗する形で設計されているので、リード(歪む)チャンネルではそれまでのエフェクターでは得られにくい高級感のある歪みが聴けます。
ただし、マーシャル特有の抜けの良さがあるので他のアンプブランドの音と比べるとシャープな印象がありますね。
そしてこの機種からはチャンネルの概念が出てきます。
ここは意外とポイントで、適当に選んでいては「確固たる音像」は一生出なかったりします。
まず、持ち曲がほぼクリーン~クランチで完結し、ディレイやリバーブなどの空間系エフェクターで攻めていくようなプレイヤーは素直にクリーンチャンネルを選択したほうがやりやすいかもしれません。
JC-120と違って真空管のコンプレッションや強くピッキングした時に気持ちの良い歪みが生じるので一概に「ジャズコとなんら変わらない」とは到底言えません。
また、これ以前のマーシャルにはなかったリバーブが付いていますので、薄掛けするとバンドアンサンブルに混ぜやすくなるというメリットがあります。
よく「JCM800と比べて音がペラい」と文句を言う方がいますが、当然です。
ここからの機種はオールドマーシャル特有の圧倒的ゴリゴリ感、音の噛み付き感などはありません。
それを求めているならJCM800もしくはオールドマーシャル系に手を出すしかありません。
そしてどちらかというと「聴いていて生理的に心地が良い」のは900以降のマーシャルに搭載されたクリーンチャンネルかもしれません。
いわゆる「ブティック系アンプのクリーン」という言葉が近いかもしれません。
以前の「圧倒的ゴリゴリ感、音量を上げると歪む」というアイデンティティを捨てて、インテリな音に進んだということになるのでしょう。
なので、クリーンチャンネルを選んだ際はオールドマーシャルのゴリゴリ感を追わず、マッチレスやバッドキャットのようなブティックアンプの音像をイメージしたほうがスムーズに進むかと思います。

次にリードチャンネルです。
マスターボリュームの隣にある透明なスイッチを押すとそれが赤く点灯します。
これでリードチャンネルへ切替が完了しました。
このチャンネルは以前のマーシャルでは考えられないレベルのディストーションサウンドが簡単に出ます。
オールドと比べれば確実にドンシャリ方面の音ではありますが、あくまでもヴァンヘイレン的な「ブラウンサウンド」に近いニュアンスです。
持ち曲に大体歪みが必要な場合、素直にこのチャンネルを使用したほうが早いです。
それは深い歪みでなくともです。
例えるなら「JC-120にブルースドライバーを掛けた時のようなクランチ~オーバードライブサウンド」でも、このリードチャンネルで作ったほうが意外とまとまります。
さすがに歪みすぎだな、とか高音が痛いと感じれば、ギターのボリュームを9とか8に落とせば解決したりします。
歌モノの、特にギターロックをやるのであれば「リードチャンネルでクランチを作り、足元のオーバードライブをサビで踏む」という、もはや「これだけで完結」ということもザラです。(わりと本当に完結します)
実はリードチャンネルのほうが特にオーバードライブは歪みの乗りが良かったりします。
また、このリードチャンネルのゲインつまみは12時まで上げなくても充分に歪みます。
例えば9時方向ぐらいで様子を見て、ジャンルによって上げ下げ、ギターのボリュームを9や8に落としたいなら落とす、ヌケが失われないようイコライジングを頑張る、みたいな流れでしょうか。
あと、この機種からはプレゼンスの扱いに注意が必要で、本当に鋭い音像が欲しい時以外はプレゼンスはゼロでも大丈夫な場合がほとんどです。
プレゼンスを上げると聴衆の耳を破壊する兵器になりやすいです。

JCM900はライブハウスやスタジオに置いている率が比較的高めで、何千回も電源のオン/オフがなされており、真空管がクタクタになっている個体が多いです。
それによって低音が弱く感じられることがあり「JCM900は音がペラい」と勘違いされています。
実際、ややシャープですが低音は本来から弱いわけではありません。
ギターロックをするとしたら丁度いい低音感だと思います。

それではポイントをまとめましょう。



1、空間系エフェクター中心ならクリーンチャンネルが安定。
2、ギターロックをするならリードチャンネルを選択したほうが早い。
3、歪むからといって無理にめちゃくちゃ歪ませなくてもリードチャンネルで軽いクランチを作ればいい。
4、プレゼンスの上げすぎに注意が必要でゼロでもよい。
5、真空管が弱っている個体が比較的多めなので低音の音圧がショボいというイメージが付いている。
6、音を作るときはキャビネットの位置まで頭を下げて聴きましょう。思ったよりシャープになっていることが多いです。


また、この機種は高、中、低のイコライザーは一度全て12時方向にしたほうが良いかもしれません。
そこから削るなり上げるなりで確固たる音像に従って作っていけば楽かもしれません。

このJCM900は本当に素晴らしい音色を持つアンプなのでイメージで嫌う必要はありません。
間違いなく「名作」と言えるでしょう。



JCM2000

JCM2000はマーシャル界でまさしくトリックスターではないでしょうか。
この機種のせいで「マーシャルは高音がキツすぎて嫌い」というプレイヤーが存在しています。
今日ここで皆さんの洗脳を解きたいと思います。

「高音がキツすぎるのはJCM2000だけです」

これ、本当です。
なので、他の機種に同じような目を向けるのは今日限りでやめてあげてください。
このJCM2000に対してはトリックスター的立ち位置、またはダークサイド側と言いますか、アンチヒーロー的な世界観を持っていれば解釈が早そうですね笑
これまでの主人公とは明らかに違う性質を持っているのです。
ちなみにですが、僕はこのJCM2000はお気に入りの一つで、置いてあるときはついつい使いたくなってしまいます。

JCM900に引き続き、こちらにもチャンネルがあります。
こちらも上記と同じく空間系などエフェクターで攻めるなら素直にクリーンチャンネルを、ギターロックをやるなら素直にリードチャンネルにするのがおすすめです。
しかし、ここからが本題。
これまでのイコライザーの使い方では攻略できません。
とりあえずトレブルをゼロにしてみることを強くおすすめします。
ミドルのつまみをトレブルと見立てて、ローとの2バンドEQだと思い込んで音作りをしてみて下さい。
それだけで随分と使いやすくなるかと思います。
プレゼンスはおまかせしますが、基本的にはゼロで行けます。
そして、リードチャンネルの場合は、900と同じくよく歪むので、ゲインは9時とかその辺りで一度様子を見て、もっと軽い歪みでよいと感じれば8時に下げるなりギターのボリュームを9や8に落とすなりその場で対応してみて下さい。
また、逆にもっと歪ませたい、歪みの壁が欲しいという場合はギターのボリュームを9~6ぐらいに落としてからゲインを上げていくと音が潰れずに安定した状態でハイゲインを創造することができます。
もし、モコモコだと感じればアンプのトレブルをゼロから少しだけ上げてみるなど、制約に縛られず色々やってみることがおすすめです。

また、JCM2000ならではの「Deepスイッチ」について説明を。
これは本当に恐ろしいぐらいの低音が追加されるので、ラウドな音作りをしたいという方は、大げさかもしれませんがマイアンプとしてJCM2000を買ってもいいかもしれません。
あんな低音が出るスイッチはあまり見たことがないし、それでいてモコモコしないので本当に素晴らしい機能です。
特にエモ、パンクなどのジャンルでは重宝する音ですね。
白玉のパワーコードを弾くだけで成立するような、問答無用のカッコイイ音です。

それではまとめます。


1、高音がキツ過ぎるのはこのアンプだけ。
2、基本的にはJCM900の遺伝子を受け継いでいる。
3、が、トレブルがキツいので一旦ゼロにするほうがおすすめ。
4、ミドルとローの2バンドEQとして扱う。
5、DeepスイッチはJCM2000ならではの機能で、エレキベースばりの低音が付加される。


こんなところでしょうか。
ハードロック好きはJCM2000をよく使っている印象ですが、速弾きとか泣きのソロとか、そういうジャンルよりは対極に位置するエモ、パンクロック的なそういう方々にはピッタリとハマりそうな音色を持ったアンプですね。



JVM210H

ジム・マーシャルの娘である「ヴィクトリア」の名が刻まれたJVM(Jim & Victoria Marshall)
ライブハウスやスタジオでもよく見かけるモデル。
クリーンチャンネルに緑、橙、赤の3モード、リードチャンネルに緑、橙、赤の3モードが入ったやつです。
この機種は操作が煩雑ですが、慣れれば非常に万能な音作りができるので慣れてしまうことをおすすめします。
正直なところ、たくさんチャンネルが入っている分、他の機種よりも「音の生々しさ」は劣っているように感じます。(アクティブ回路の影響か)
しかし、フルチューブの音には変わりなく、安くで手に入るデジタルモデリングアンプとはやはり格が違う音であることは確かです。
安定した音、と表現すれば伝わりやすいですかね。

このアンプにはDeepスイッチがない代わりに「レゾナンス」つまみが装備されています。
レゾナンスつまみは上げると超低音が付加されていきます。


↓レゾナンスのつまみ。

↑JVMはDeepスイッチがない代わりに、これを上げると超低音を補強できる。



このレゾナンスですが、一旦12時で設定してみるとよいのではないかと思います。
やはり超低音が無いと軽いし、ありすぎても音がモタモタします。
一度「中間で聴いてみる」という作業は必要かもしれません。
また、高、中、低の3バンドのイコライザーも一度12時で様子見が丁度よいかと思います。
JCM2000だけが高音注意なので、JVMやDSLになるとわりとサクッと音作りが決まったりします。

他の機種と同じく、クリーンチャンネルは、歪みはあまり必要ではないというプレイヤー向きに感じます。
「リードチャンネルではエフェクターの乗りが悪い」という時はこちらの方が圧倒的に使いやすいでしょう。
そして、上記と同じくこの機種も、ギターロックをやるのであればリードチャンネル(特に緑)を一度使用してみることがおすすめです。
緑の場合、わりとマーシャルらしくない「ブティックアンプのオーバードライブサウンド」的なニュアンスを感じて非常に使いやすいです。
もちろん、クリーンチャンネルのほうがよりブティックアンプ(マッチレスやバッドキャット)的な使い方ができますが。
一度リードチャンネルの緑で様子を見て、もっとハードロック的な、B'zみたいな音が良いな、と思ったら橙か赤のモードに変更してみましょう。

そして、特にリードチャンネルの橙と赤は、ゲインを12時以降にすると過剰なぐらい歪みますので「ゲインは9時ぐらい、プリボリュームは12時ぐらい」にして様子を見ることをおすすめします。
プリボリュームを下げると音がスカスカになります。
例えばゲイン2時、プリボリューム10時など逆にした時は、コシが無い上にノイズが激しすぎてあまり心地いい音は作れません。

それではまとめます。


1、他のマーシャルと比べたら音が少し整然としている印象。
2、緑、橙、赤の各モードの特性をしっかり把握し、どれがもっとも自分のバンドに合うのか、という考察が必要。
3、レゾナンスはとても便利なので、初手は12時で様子見。
4、緑モードがもっともナチュラルで様子を見るには最適。
5、非常に使いやすいアンプなので使いこなしておくと楽。





DSL100

個人差はあると思いますが、マーシャルアンプの中で最も使いやすいモデルだと僕は感じました。
一言で説明するとしたら、高音の問題を解決したJCM2000のカスタムモデルのような存在です。
DSLは「デュアル・スーパー・リード」の略。
音はJCM900以降のハイゲイン・マーシャルサウンドを継承しています。
(もう何度も書いていますが)クリーンチャンネルはブティックアンプを彷彿させる使いやすいチューブサウンド、リードチャンネルは我々がCDなどで聴いてきた馴染みのあるオーバードライブ/ディストーションサウンドです。
このモデルは文句無しです。
JVMよりも音が太いし、JCM2000みたいに高音がキツくないし、JCM900ほどクタクタになっていないので。
マイアンプとしてもおすすめですが、本当に残念ながら、このシリーズは2017年に生産完了となっていまい新品では手に入りません。
しかし、ライブハウスやスタジオでも高頻度で見かける定番機種ですので、是非使いこなしてみてください。

操作は非常にシンプル。
クリーン/リードチャンネル切替、Deepスイッチ無し、レゾナンスつまみ有り、イコライザーは12時から始めると分かりやすい、リバーブ付、センド・リターン有り。
常設の真空管アンプとしてほぼパーフェクトです。
「Tone Shift」と書かれたボタンがあり、それを押すと中音域が若干凹むことでドンシャリ傾向になります。
これは「メタラー用のボタンだ」と一言で終わらせてしまっていることがほとんどですが、例えばギターボーカルからすれば自分の声を邪魔しにくい音が作りやすくなる場合があるので、一度押してみるのも手段です。
また、このモデルも上記と同じく、リードチャンネルはよく歪むからといって無理にハイゲインを作る必要はありません。
リードチャンネルでクランチを作り、足元で増幅させるのも賢いテクニックの一つです。
このパターンの場合、皆がよく言う「マーシャル臭さ」はそれほど無かったりします。

それではまとめます。

1、常設されているマーシャルの中で最もシンプルで使いやすく音も良い。
2、残念ながら生産完了品。
3、JCM2000独特の耳を破壊するような高音を改善。




総評:アンプのつまみは見るのではなく、聴く。


かなり長い内容になりましたが、覚えているとマーシャルに感謝するようになります。
作ったマーシャルにも感謝ですが、それを常設アンプとして選んでくれているライブハウスやスタジオにも感謝です。
いや本当に、マーシャルどこにでも置いてあるの神です。
こんな長い記事を最後まで読んで頂き、ありがとうございました。





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