9品目 アコギ弦の選び方

アコギの音は弦が左右する。







今回はアコースティックギターの弦選びについて書いていきます!
前回のエレキ弦編ではメーカーごとの違いについて言及しましたが、今回は割愛します。
(コーティング弦の説明はします!)
どういう観点で選べばよいのか、解説していきます!



アコギ弦、色々ありますがまずは何を見る?


アコギ弦の場合は「フォスファーブロンズかブロンズか」「太さはどれか」「コーティング弦かそうでないか」という3つの観点が重要になってきます。
たまに「普通の弦で」と「おまかせでいい」とおっしゃられる方がいるのですが、少し知るだけで今抱えている不満が解消して弾きやすくなるとしたら、非常にもったいない弦の買い方と思えてなりません。
そこから繋がる話なのですが、とにかくギターを弾けるようになるコツは「やめないこと」なんです。
諦めずに続けることができれば、自分の好きな曲も弾けるようになるし、演奏動画も撮れるようになるし、曲も作れるようになるし、モテたいならモテるんです。(最後のは知らんけど)
アコギを始めたてあるあるで「指が痛い」「コードが押さえにくい」「すぐ錆びて弦交換が面倒くさい」というものがあります。
お気づきでしょうか。
ほぼ弦の話ですよね。
ということは、おまかせで適当なものを張るんじゃなくて、ちょっと選んで購入すれば弾きにくさを解決できるんでは?と思うのです。
それでは解説開始です!


まずは「普通の弦」のご紹介。

アコギに張る「普通の弦」
これは「人それぞれ」という言葉に逃げずに書きますと「工場出荷で張られているやつ」と解釈すればよいのではないでしょうか。
工場出荷時に張られている「弦のメーカー」は謎だとしても、大体言い当てることができます。
それは「12-53の弦」です。
なので、普通の弦をくださいという際は、後で説明するフォスファーブロンズ&ブロンズの説明をすっ飛ばして、12-53ゲージのセットが普通の弦だと説明します。
ヤマハの弦だとより普通です。
なので、「12-53の弦」が普通の弦になります。





↓これぞ普通の弦、ヤマハのアコギ弦12-53です。金色をしたブロンズ弦です。






材質が2種類ある

さて、本題に入りますとアコギ弦には大きく分けて2つの材質があります。
「フォスファーブロンズ」「ブロンズ」になります。
フォスファーブロンズは「リン」が多く含まれている銅で10円玉のような「赤褐色」をしています。
対してブロンズ弦は「金色」をしているので、見た目の違いはかなり分かりやすいです。
弦のパッケージに必ず書いているので、フォスファーブロンズ(Phosphor Bronze)、ブロンズ(80/20 Bronze)の表記を確認してみましょう。




↓アーニーボール社のフォスファーとブロンズの分かりやすいパッケージ。

↓分かりにくいですが10円玉のような色をしたフォスファーブロンズ弦

↓分かりにくいですが金色をしたブロンズ弦(80/20 Bronze)




10円玉の色をしたフォスファーブロンズは、煌びやかで上品な高音が特徴的。
指弾き、ピック弾きのプレイヤー問わず万人に好まれています。
ブロンズよりも少し値段が高いですが、性能が優れているから高いのではなく、単純に製造コストの話だと解釈して頂いて結構です。
ブロンズ弦はピックで弾いた時などに金属的で泥臭い音、いわゆるイナタい音が出てくれるのでブルース弾きにはかなり好まれている素材です。
フォスファーと比べるとやや安めのものが多く、かつ腐食耐性はフォスファー以上である、という話も存在します。
しかし、長持ちするわけではなく「傷みが視認しにくい」という解釈が望ましいのではないかと思います。
裸の弦はエレキ弦同様、もって1~3ヶ月です。
なので長持ちするものをご希望の方は、後述のコーティング弦を選んだほうが確実に良いかと思います。
素材の音の違いについては、完全なる好みになるので、「甲乙つけがたい」という言葉が最適。
これはもう、一度試すことをおすすめします。




弦の太さはどう選ぶのか

弦の太さは数字で表されています。
前述の12-53というものは1弦が12、6弦が53の数値であることを表しています。
ライトゲージとかカスタムライトゲージとか、メーカーごとに呼び方が違う場合が多いので、数値で言うクセを付けておいたほうがトラブルになりません。
伝わらないとトラブルが生まれます。
工場出荷時はほとんどが12-53というゲージ(太さ)になるので、普通のゲージと解釈して構わないのですが、一つ落とし穴があります。
普通と言ってはいますが弾きやすいというわけではありません。
また、12-53のゲージを「ライトゲージ」と表記しているメーカーが多いのですが、全くライト(軽い、細い)ではありません、むしろ結構太いゲージです。
これをライトゲージと名付けた人の握力を知ってみたいものです。
下記は少し偏見が入りますが、近代的な新しい解釈としてはいい線をいっていると思います。

・12-53 太い
・11-52 普通
・10-47 細い

この3つのゲージセットはどのメーカーでも大体存在するもので、指標としていいのではないかと思っております。
11-52のゲージは張りが弱いでもなく強いのでもない絶妙に使いやすいセットです。
だいぶ素晴らしいと思うのですが、たまにこのセットが無いメーカーがあります。
なんとかしてほしいものです。

また、弦が細くなると一体何が起きるのかと言いますと、めっちゃ弾きやすくなります。
めっちゃ。
今までの痛み、押さえにくさは何だったのか、意味不明に感じるぐらいには変わります。
特に12-53から2段階落とした10-47のセットを張ると顕著です。
初心者の方には細い10-47のゲージがおすすめなのですが、弊害もあります。

【10-47のメリット】
・押さえやすくなる
・指の痛みが軽減
・音も細くなるので音量を抑えたい時には多少効果的

【10-47のデメリット】
・弦が切れやすい(物理的な問題)
・音も細くなるので低音が出ずジャキジャキしがち
・ネックのトラスロッドを調整したほうが良い(ネックの反り方が変わるので)

12-53もまとめてみましょう。

【12-53のメリット】
・弦が太いので低音が出る
・迫力がある
・弾き語りで音が寂しくなりにくい
・録音などで「良い音」が欲しいときは間違いなくコレ

【12-53のデメリット】
・指が痛くなりやすい
・押さえにくい
・ネック、ブリッジへの負担が大きく、チューニングしっぱなしで長期間放置するとギターが傷みやすい


こんな感じでしょうか。
「チューニングしっぱなしで放置~」は細い弦でも同じことですが、太いとより傷むのが早いし症状も深刻化しやすいです。(ネックの腰折れ、ブリッジ剥がれ、ボディトップ浮きなど)
弦の太さで価格が変わることはほとんどないので、弾きにくいなと悩んでいる方は11-52か10-47のゲージを購入してみるのは非常に効果的だと思います。
それだけで「もうギター無理、諦めよ…」という未来を回避できるのならやってみる価値はあるのでは。


弦交換の頻度は?

弦交換の目安は1~3ヶ月。
「アコギの弦は持って3ヶ月」と覚えて頂いて結構です。
弾いてなくても酸化して曇った音になっているので、厳密にいえば弦は傷んで錆びているのです。
例えば1年、裸の弦を張りっぱなしにしたという場合は、フレットに錆びや汚れが移ってしまい、どんどんギターにダメージが蓄積していきます。
そのまま弾けば弾くほどフレットがゴリゴリと削れて変なくぼみができたりします。
フレットを直すのに数万円は用意しないといけないので、綺麗に保っていたほうがいいのは明確です。
さらに、これは噂話ですが、ギターを諦めるタイミングは最初の弦交換の時が多いんだとか。
人間は分からないものに直面すると不安や恐怖を抱く性質があります。(空に雷光が走るのを神が鳴ると例えたりするところなど)
その性質を理解すると、初めて弦交換に直面して気分が萎えるのも理解できます。
ですので、弦交換をお店に頼むこと、そして「コーティング弦を張る」というのは非常に効果的。
それはコーティング弦の解説をします。



【コーティング弦とは】

弦が錆びにくいようコーティングが施された弦。
価格はやや高いが、その錆びにくさは想像以上。
弦交換の回数が極端に減るので回りまわってお財布にエコ、お金が浮く。
(そのことを楽器店スタッフは知っているので自分のギターにはコーティング弦を張っているという者も少なくない)
また、コーティングが施されていることにより、指触りが滑らかでフィンガリングノイズ(キュッという音)が出にくい。
さらにフィンガーイーズなどの指板潤滑剤も不要になることも多い。
デメリットとしては、高音の出方がおとなしく、ダークな音色に感じる人が多い。
また、指弾きでは非常に長持ちするが、ピック弾きの場合、コーティングがささくれて見た目が汚くなりやすいので、プレイスタイルが寿命を左右する。


いやぁ、メリットが凄まじいですね。
デメリットのダークめな音色は結局、裸の弦も時が経てばコーティング弦よりも音が曇ってしまうので、気にしなくても大丈夫なのです。
コーティング弦のメーカーはエリクサーダダリオXSシリーズ(2021年現在最新モデル)がおすすめです。

また、コーティング弦代表のエリクサーの寿命ですが……怖くて書けません。
ここに真実を書いてしまうと各企業から怒られてしまいそうですね。
これが地球です。
とにかく長寿命です、とここには記しておきます。

↓コーティング弦の代表格、エリクサー

↓ダダリオのコーティング弦XSシリーズ




総評:エリクサーの11-52はおすすめです、フォスファーかブロンズはお好みでOK!


アコギの音色は弦が左右しています。
死んだ弦で鳴らしても、実は本来の音ではなくなってしまっているのです。
今回のまとめは、「音を重視するなら12-53」「初心者の方はできるだけ細いゲージ、かつ交換頻度が少ないコーティング弦」がおすすめです、という内容でしょうか。
主観が入っていますので、この限りではありません。

覚える点は3つ。
「フォスファーブロンズかブロンズか」「太さはどれか」「コーティング弦かそうでないか」
これを覚えたらアコギ弦選びは大丈夫ですよ!

最後まで読んで頂きありがとうございました。




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