博多ジャズサックス道場 ~マウスピース編②~
みなさんこんにちは。
島村楽器ジャズサックス講師の宮本道隆です!
自身の独断と偏見に基づいて、ジャズやサックスのちょっとしたことを徒然なるままに綴るコラム「博多ジャズサックス道場」!
第二回となる今回は前回に引き続きマウスピースの話題、テナーサックスのド定番についてお話ししようと思います。
大変不思議で興味深いことに、アルトとテナーではマウスピースのタイプの使用傾向が大きく違います。テナー奏者はメタルマウスピースの使用者が多い傾向にあるのです!ジョン・コルトレーン然り、ソニー・ロリンズ然り、マイケル・ブレッカー然り…テナー吹きのジャズジャイアンツの多くはメタルマウスピースを使用していました。もちろん、ラバーがダメ、ということは決してなく、ラバー愛用者も多くいますので、あくまで傾向としてです。しかしながら、そういった偏りが出るというのは、なんとも面白い話だと思います。
閑話休題。テナーでジャズを吹くならこれだ!
テナーサックスのド定番マウスピース3選
オットーリンク(Ottolink)
前回のアルトの話ではラバーをご紹介しましたが、前述のようにテナーではメタルがよく用いられます。かのジョン・コルトレーンもこれです。メタルですので、ラバーに比べるとやはりやや吹きづらいかもしれませんが、アルトのそれと比較すれば安易な方であろうと思います。
サウンドはメタルなのにWarmです。セッティング次第でメタルらしいハリのある音も出せなくはありませんが、特にいじらずナチュラルに吹くと、メタルらしい輪郭の明瞭さと共に、音の深みを感じることができます。この懐の深さがテナーの音の美味しいところとマッチしたことが、ロングセラーの理由かもしれません。
オットーリンク(Ottolink)
こちらはリンクのラバー。やはり吹きやすさでいうならラバーの方がビギナーに向いていると言えるでしょう。当然、上級レベルまで上達してもそのまま使用して全く問題ありません。メタルよりさらにダークで渋いサウンドが楽しめるでしょう。
ベルグラーセン(BergLarsen)
ド定番を取り上げるといった趣旨なので挙げますが、矛盾したことに、ジャズのビギナーにはあまりオススメではありません笑 というのも、このマウスピースはコントロールが非常に難しいからです。ただこれも不思議なことに、吹いてみると自分の吹き方とマッチする、という方もいます。一度試して損はないと思います。
このマウスピースの使用者としてまず挙げられるのはソニー・ロリンズでしょう。オットーリンクのは音質のベクトルが真逆、非常にブライトでパワフルなサウンドになります。彼に影響を受けてサックスを始めて、でも中々そのサウンドを再現できないようであれば、チャレンジする価値アリです!
=========================================
テナーもアルト同様に、マウスピースメーカーはまだまだありますが、ド定番というとこんなところだろうと思います。この他で挙げるとすれば、メイヤー、ルソー、ジョディージャズ、ESMあたりもビギナーの使用率は高い部類です。
アルトでは一番に挙げたメイヤーがここでは選外と、随分趣が違いますが、こう言った自分でカスタマイズする、チョイスする余地が大きいのは、サックスの醍醐味の一つと言い切っていいでしょう。ジャズは個性が大事。自分の吹き方、欲しいサウンドに合ったマウスピース選びをしましょう!
レッスンではもちろん、店頭でもご質問や選定のお手伝いをしますので、お問い合わせの際は稼動店舗までご連絡ください!
音楽教室ホームページ
店舗 | 島村楽器 アミュプラザ博多店 |
電話番号 | 092-413-5420 |
記事に掲載されている情報は、掲載時点の情報です。イベント情報、商品情報、在庫状況など、掲載時点以降に変更になっている場合もありますので、あらかじめご了承ください。
コメントを書く